2021年以降のフードビジネス業界でもテーマとなってくる感染症対策。厨房・キッチン設計においても、重要性は増していくばかりです。業務用厨房メーカーにも、その課題へ積極的に取り組んでいる企業が増えてきています。
現場のソーシャルディスタンスの確保やパーテーションの設置などが積極的に行われいますが、その中で、まだまだその手が及んでいないのが洗浄作業の現場です。なかなか注目が集まらない作業でありながら、規模に関わらず厨房・キッチンの衛生を保つためにも、重要視されるべき部分だといえます。
日本最大級の厨房機器の展示会である「厨房設備機器展」の2021年において、「洗浄作業の省人化~コロナ禍での新たな取り組み~」と題して大規模セミナーを行った中西製作所を例に、どのような対策が行えるのか紹介します。
洗浄時に工数が多いとされる、あらかじめ汚れを落とす「予洗い」は、作業のピーク時には人と人との距離が近くなることが避けられない作業です。予洗いの段階から自動洗浄を導入することで、人の手を介すことなく実施ができる、すなわち人同士の接触回数を減らすことが可能となります。
洗剤を使用した洗浄やすすぎだけでなく、予洗いからすべてを自動化できるスマート洗浄機の導入が必要不可欠になるのです。
洗浄現場を自動化することができれば、肉体労働を伴う作業を減らすことが可能です。したがってこれまで若い人員で構成されてきた洗浄作業の現場に、高齢者の方や外国籍の方も、気軽に作業できるようになるでしょう。
洗浄現場を自動化していくことができれば、省人化しながら新たな雇用創出にも繋げることが可能となるのです。
洗浄パターンを3種類から選択することができ、すすぎ湯量も従来機種より約65%削減できたNEWダイレクトクリーン方式を採用。シンプルでおしゃれなデザインなのでオープンキッチンでも違和感なく空間に溶け込みます。
あまり食数の多くない学校給食や病院・福祉施設、食品加工、学生・社員食堂、外食産業など
汚れを浮かし効果が期待できるファインバブル発生ノズルと二流体ノズルを使った業務用食器洗浄機です。食器や箸、スプーンなどをクラス単位で洗浄できるため、洗浄後の枚数確認が不要で、セントラルキッチンなど大規模調理が必要な場所で活躍している機種です。
大規模な学校給食や病院・福祉施設、食品加工、学生・社員食堂、外食産業など
中西製作所では将来的に自動予洗い器と、ボックス型洗浄機を融合させたロボットによる対応を視野に入れているようです。
食器を入れたラックは自動乾燥させることで、洗浄されたラックまでを自動搬送していきます。これにより人と人との接触回数を最小限にできるため、新型コロナウイルス感染症対策としても非常に有用です。また、洗浄機内の自動洗浄や扉の自動開閉など、人の手を介すことを減らすために造られている点が特徴です。
このように様々な方法を駆使して感染症対策と省人化が実装されていくのです。
所在地 | 東京都中央区新川一丁目26番2号 新川NSビル |
---|---|
創業年 | 昭和21年11月 |
資本金 | 14億4,560万円 |
上場 | 平成8年11月 大阪証券取引所市場第2部 上場 平成25年7月 東京証券取引所市場第2部 上場 |
認証規格 | ISO9001:2015規格認証取得(奈良工場・群馬工場) |
業務内容 | 学校、病院、事業所、ファーストフードショップ、レストラン等における業務用厨房機器の製造・販売 |