「省人化」とは設備や作業工程などの見直しによってスタッフを減らすことです。厨房運営に必ずついて回る「人手不足問題」は厨房経営の死活問題です。省人化を実現することで人員配置だけでなく、人件費の削減、さらには食事の安定提供にもつながります。
今の時代から必ず必要となる省人化についてまとめています。
厨房の省人化をすすめるにあたって必要なことは現状を把握することです。今現在の食事提供量・体制・それに必要なマンパワーの配置…そして、今の時点でタイムスケジュールや作業工程、配置変換などを行うことで省人化できないかを検討します。
見直しを何度行っても限界はあるでしょう。これからもっと人手が不足してしまう可能性もゼロではありません。その場合は厨房機器のオートメーション化を検討してみましょう。すでに厨房機器のオートメーション化を導入している企業もあり、厨房機器メーカーとの共同開発も進んでいます。自動で釜をかき混ぜ調理をする回転釜、加熱工程を自動加熱するスチームコンベクション、自動で盛付を行う配膳ロボット…今までヒトが作業してあたり前だった部分に機器を投入することで人手が少なくなり、配置人数を減らすことが可能となるでしょう。
ただし、これらの設備への初期投資は並々ならぬ覚悟が必要となります。初期投資をどの程度で回収できるかも検討にいれます。
従来までの厨房であれば調理師でないとできない味付けや作業、パートに任せると負担になるものがあったため、専門職の欠員の補充が困難でした。難しい作業はオートメーション化した機器に任せ、レシピや作業工程をマニュアル化することで「誰が作っても同じ料理」が実現します。調理担当者の肉体的・精神的な負担を軽減し、人材の流出の歯止めにもなるでしょう。人材が流出しなければ募集にかける広告費用や新入スタッフの研修に費やす時間も削減することができ、結果的に人件費の削減につながります。
どんなに初期投資をして性能のよいオートメーション化された厨房機器を導入しても機器はいつか不具合を生じ壊れます。天災などにより全く動かなくなってしまう可能性もあります。まさかの事態に備えてのメンテナンスや予備電源の確保、危機管理マニュアルの作成なども転ばぬ先の大切な業務のひとつです。
省人化によってスタッフの作業への肉体的・精神的なストレスが緩和されたとしてもヒトはやはりヒトです。体調が悪かったり、気分がすぐれなかったり、仕事に悩んだり…やはり現場で働くスタッフを気遣い労うことも忘れてはいけません。省人化に成功したとしても働くスタッフのより働きやすい環境を整え、万が一の事態に備えて人材確保は常に頭の片隅に入れておかなくてはなりません。
参照URL:フードビジネスドットコム公式サイト(https://funai-food-business.com/column/6099/)
人材不足が叫ばれていますが、少子化・終身雇用制度の崩落によって働くヒトの確保が今以上に難しくなる時代は続くでしょう。その中で企業が生き残るための手段は厨房機器のオートメーション化、マニュアル化、省人化…それに合わせて人材の確保です。機器の自動化とマンパワーの2本柱で業務を進めることが今後の生き残る術になるかもしれません。
ここでは、厨房設備機器業界をリードするメーカーたちが集まる「厨房設備機器展2021(https://jma-hcj.com/)」でセミナーを行ったメーカーの中から、 2021年7月16日時点で認証規格を明示していて、海外事業を展開していることを公式HPで掲載している3社をピックアップ。各社の導入実績をご紹介します。
メーカー名 | チェーン店・給食センターなど セントラルキッチンなら 中西製作所 |
ホテル・高級店など グレードの高い厨房なら フジマック |
個人店など 坪数の少ない厨房なら マルゼン |
---|---|---|---|
導入事例 |
|
|
|
公式サイト | 中西製作所公式HPで 製品情報をチェック |
フジマック公式HPで 製品情報をチェック |
マルゼン公式HPで 製品情報をチェック |