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業務用厨房機器のエネルギー効率と省エネの重要性

近年光熱費の上昇に伴い、業務用厨房機器を導入する場合にもエネルギー効率や省エネに着目したいと考えている方もいるのではないでしょうか。そこでこちらの記事では、業務用厨房機器におけるエネルギー効率や省エネに着目して解説していきます。

ガス厨房機器と電気厨房機器におけるエネルギー効率について、またエネルギーの浪費を削減できるインバーター技術を使った厨房機器についてまとめていますので、機器導入の際の参考にしてみてはいかがでしょうか。

業務用厨房機器のエネルギー効率について

業務用の厨房機器におけるエネルギー効率においては、電気厨房機器と比較するとガス厨房機器の方が省エネであると知られていますが、この2種類の違いは「加熱方式」です。電気厨房機器は電気を通じて熱を発生させることで調理を行っていきますが、ガス厨房機器の場合には燃焼を利用して熱を発生させて調理を行います。

省エネ型機器の特徴とメリット

省エネ性能が高くエネルギーの消費量を抑えられる機器を省エネ機器と呼んでいます。また、エネルギー消費量が少ないため、環境に優しい機器である点も省エネ機器の特徴といえます。

省エネ性能に優れた厨房製品の導入でエネルギー消費量の削減が可能となるため光熱費の削減につなげられる点、また省エネ製品を導入することによって、補助金の対象となる可能性がある点がメリットとして挙げられます。

エネルギー消費の比較

例えば電気フライヤーとガスフライヤーを比較した場合、電気フライヤーの方が機器効率が高いことから、省エネルギーであるという印象を受けるかもしれません。しかし、調理時の熱効率だけではなく、製造所や発電所から利用者のところまでのトータルエネルギー効率を考えると、発電ロスや送電ロスが少ないガスフライヤーの方が省エネとなっています。

ちなみに、電気とガスを発電所から利用者の元に届くまでの一次エネルギー効率で比較した場合には、ガスはほほ100%となっています。しかし電気エネルギーの場合には送電時にロスが発生することが知られています。このような面から、ガス式の厨房機器の方が省エネルギーであるとされています。

省エネ機器の選び方と市場のトレンド

厨房機器においても、さまざまな省エネの取り組みが行われています。上記でご紹介したとおり、電気厨房機器よりもガス厨房機器の方が省エネとなりますが、そのほかにもインバーター技術を厨房機器に採用することによって、消費電力削減の取り組みも行われています。

インバーター技術を用いることによって無駄なエネルギーの浪費を抑えられる点に加えて、温度や出力の変動を少なくできることから、温度正誤が重要となる調理作業においてはより良い結果が期待できるというメリットがあります。ここでは、インバーター技術を使用した厨房機器などについて見ていきましょう。

最新の省エネ技術とその影響

近年では、インバーターを用いた厨房機器も注目されています。例えば通常の電子レンジと比較するとスムーズに電力供給を調整できるインバーター制御電子レンジや、火力を瞬時に調整可能であることから細かい調理制御ができるインバーター制御調理器などが挙げられます。そのほか、インバーター技術を用いたエネルギー効率の高い冷凍庫や冷蔵庫も用いられています。

また、電力消費をリアルタイムでモニタリングできるスマートエネルギーモニターも取り入れられています。この機器を導入することによって厨房内の各機器の電力使用量を把握し、無駄な消費の改善につなげられるでしょう。

コスト削減と環境への影響

インバーター技術は、機器の動作を必要なエネルギーにて調整が可能となることから、効率的に消費電力を管理できるという面があります。そのため、調理機器を使用している際に発生する無駄なエネルギーの浪費を削減できる点がメリットといえるでしょう。

また、消費電力をモニタリングすることによって省エネに取り組めるため、環境に配慮もできます。

まとめ:エネルギー効率の良い機器選びのポイント

こちらの記事では、エネルギー効率の良い厨房機器に着目してさまざまな技術や製品についてご紹介してきました。エネルギー効率の良い厨房機器を導入したいと考えている場合には、例えばよりエネルギー効率が高いとされているガス厨房機器を選択したり、インバーター技術を活用した機器を導入するといった方法などが考えられます。

エネルギー効率に着目したさまざまな厨房機器がありますので、ニーズに応じて選択することがおすすめです。

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導入事例
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  • 日本マクドナルド株式会社(導入店舗数不明※2
  • すかいらーくグループ(導入店舗数不明)
  • 府中市立学校給食センター(22,000食/日※3)など
  • 長崎マリオットホテル
  • 琉球ホテル&リゾート 名城ビーチ
  • ホテル鐘山苑
  • GRAND GATE HIROSHIMA
  • ロオジエ(L'OSIER)など
  •  
  • 洋光台ハンバーガー PassTim(25席)
  • Restaurant MOTOÏ(32席)
  • ピッツェリア・ダ・グランツァ(22席)
  • 東京スタイルみそらーめん ど・みそ キッテグランシェ店(22席)など
公式サイト 中西製作所公式HPで
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※1参照元:ドミノ・ピザ ジャパン https://www.dominos.jp/corporate/outline(2024年1月時点)
※2「1971年の7月にオープンされた銀座1号店から現在に至るまで取引継続」との記載あり。参照元:中西製作所 https://www.nakanishi.co.jp/strengths/eating-out/
※3参照元:中西製作所 https://www.nakanishi.co.jp/case/01.html

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